こんにちは、こもりぐまです。
2021年2月23日まで、東京国立近代美術館で開催されている「眠り展 アートと生きること ゴヤルーベンスから塩田千春まで」をみてきました。

今回は1歳の次男をベビーカーに乗せて行ってきました!
公式ホームページによる展覧会の説明は以下の通りです。
「眠り」は、人々にとって生きていく上で欠かせないだけでなく、芸術家たちの創造を駆り立ててもきました。本展では、国立美術館所蔵の絵画、版画、素描、写真、立体、映像など、幅広いジャンルの作品約120点によって、「眠り」がいかに表現されてきたか、それが私たちに投げかけるものは何かを探ります。
眠り展:アートと生きること ゴヤ、ルーベンスから塩田千春まで | 東京国立近代美術館
「眠り」をテーマに生み出されたアートは、起きている時とは異なる視点で、私たちの日常の迷いや悩みに対するヒントを与えてくれるでしょう。
子連れでも楽しめたので、ぜひおすすめしたく、体験レポートをお送りします。
ベビーカーでの来館
ちょっと不便な竹橋駅
東京国立近代美術館は最寄り駅である竹橋駅から徒歩3分です。
しかし、一番近い改札口には、ホーム→改札までのエレベーターがありません。そのため、ベビーカーで行く際は、真逆にある改札から地上にでなければなりません。。。

地上に出たら、皇居を左手に歩いていきます。

徒歩7,8分でしょうか。やっと着きました…。

地下鉄の不便さにイライラし(笑)、帰りは思い切って東京駅まで歩いてみました!徒歩20分くらいでした。風が強くて次男はイヤそうな顔をしていましたが、天気も良く、なかなか通らない丸の内をお散歩でき、私は大満足でした!

お時間&体力に余裕のある方は東京駅からお散歩がてら歩いても良いかもです!
ベビーカーで入れました
当日券を購入し、いよいよ、入館!
平日で混雑していなかったので、並ぶこともなく、ベビーカーのまま入ることにしました。ベビーカーを預かっていただくことも可能だそうなので、混雑時などは預けて抱っこ紐で鑑賞されたほうが良いかもです。
構成と見どころ
構成の紹介
ここからは、展覧会の構成に沿って、アート初心者ならではの視点で紹介していきます!
公式ホームページでVRも公開されていますので、あわせてご覧ください。
序章 目を閉じて
人が眠っている姿を表現した絵画作品が集まっています。「眠っている人」という点では同じなのに、そこから感じられる意味合いは多彩。穏やかそうだったり、どこか不気味だったり。自らの「眠る」という体験を振り返るような序章でした。
第1章 夢かうつつか
一気に世界観が変わり、ありとあらゆる夢の世界が表現されています。不思議な夢、怖い夢、楽しそうな夢…。さまざまな夢の世界の広がりに、夢とは?現実とは?を考えさせられました。
第2章 生のかなしみ
「死」を連想させる意味としても用いられる「眠り」。けれどそこには悲しみだけでない、優しさに似た意味合いもあるように思えました。「死」を意識することで「生」の輪郭がハッキリする。希望にも似た輝きを感じました。
第3章 私はただ眠っているわけではない
「眠り」の解釈をここまで広げられることにビックリしました。眠りを、見ない、聞かない、といった拒否の意思表示として用いています。ふて寝みたいなものでしょうか?だとすると、本当はわかっていて、あえて寝たふりをする。そういう意味なのかなぁと思いました。難しかった・・・。
第4章 目覚めを待つ
眠ったあとは、目覚める。そんなところから、目覚めることにフォーカスした作品が展示されています。今は適切な時ではない、だから未来まで眠らせておく。SF映画にあるような設定がなんともワクワクしました。

こうしてアートを通して学ぶということの価値も、いつかカタチとして目覚める時が来るのかな~?それともこのままお蔵入りかな~?なんて思ったり。
第5章 河原温 存在の証しとしての眠り

コンセプチュアル・アートの分野で国際的に高い評価を受けた河原温の作品を通じて、生きるとは?死ぬとは?を考える。思考を楽しむ展示でした。
終章 もう一度、目を閉じて
眠ること、すなわち目を閉じることの意味を改めて考え、生きることを考えることにつなげていきます。ここまでの展示を振り返り、展示室を出た後の世界を少し違うものにしてくれる、そんな終章でした。
展示デザインも見どころ
- 展示室の設計デザイン:トラフ建築設計事務所
- グラフィックデザイン:平野篤史氏(AFFORDANCE)
によって展示室が寝室のような、居心地の良い空間になっています!デザインの力も見どころのひとつです!
感想
全体を通した感想としては、「眠り=幸せ」というイメージとは程遠くて驚いたということです。ここからはその理由を詳しく述べていきます。
全体に漂う不気味な雰囲気
いくら幸せそうに寝ている作品でも、幸せそうな夢の世界を表現した作品でも、なんだか不気味な雰囲気を感じました。
なぜかな?と考えたときに、「眠る」ということは、「死」を連想させるからなのだ、と改めて気づきました。
いつも横で寝ているこどもたちの姿は幸せそのものだと思うのですが、それが絵画などに置き換わると、そこには寝息や温かさは感じられない。寝ているか死んでいるかわからない。そのことがとても不気味で怖いと思いました。
眠りとの関係性を考えさせられる
一見、「眠り」とどう関係があるの?と思うような作品も数多くありました。
そのような作品に対して、これはどういう意味を持った作品なのだろう?眠りとどう関係があるのだろう?と謎解きをするように考えながら鑑賞しました。
結果、頭がフル回転!パンクするかと思いました(笑)
コロナ流行の今だからこそ感じる意味
死と隣り合わせであることを実感した昨今。そのような今だからこそ、より敏感に感じられる作品が多かったように思います。
裏側、暗い面、見えにくい場所、そういったところにある闇を感じることが多くなった今。人の優しさにも、人の冷たさにも多く気付くようになりました。だからこそ、眠りを題材にしていることだけでも、その裏側にある負のイメージを感じ取りやすいようにアンテナが立っているのかなと思いました。
眠り=幸せではなかった
以上3つの理由から、「眠り=幸せ」というイメージとは程遠いと感じました。
眠ることは気持ちが良いこと、幸せなこと。だから、この展覧会も幸せ~な気分になるのかな?と思って出かけたので、その差にビックリしました。

良い意味で疲れる展覧会でした。頭パンクしそう~~
今を生きることを改めて考え直す、多面性と奥行きがある、深い展覧会でした。
補足情報
所蔵品展も見られます
眠り展の企画展チケットで2~4階の所蔵品展および2階の男性彫刻展も観ることができました。
次男がぐずり始め途中までしか見ることができませんでしたが、魅力的な作品が大量に並んでいました!余裕のある方は休憩をはさみながら、ゆっくり見られてみてください。
乳児連れの方へ
おむつ替えシートはありますが、授乳室はありませんでした。
Q: ベビーベッド、授乳室、託児サービスなどはありますか?
よくある質問 | 東京国立近代美術館
A:ベビーベッドはございませんが、オムツ替えシートが多目的トイレ内にございます(1階、2階)。授乳室と託児サービスはございません。
Q: ベビーカー、車椅子の貸出サービスはありますか?
よくある質問 | 東京国立近代美術館
A:貸出し用のベビーカー、車椅子をご用意しています。ご利用の際は、1階インフォメーションへお申し出ください。
竹橋駅近くには授乳室があまりないんです。。。
近くにある科学技術館には授乳室があるので、あわせて行くことで、授乳室問題を解決するしかなさそうです。ここはちょっと不便ですね・・・。
子連れランチ情報
子連れの方のランチにおすすめなのが、皇居のほとりや北の丸公園でのお弁当ランチです。本当はおいしいファミレスなどがあればよいのですが、オフィス街なのでそのようなスポットが見つからず…

ちょっと寒かったですが、外で食べれば食べこぼしも気にならず、ゆっくりできるので良かったです。
ちなみに近くにはベビーカー移動だと寄りづらいお店しかないので、来館前に自宅の最寄りの駅などでお弁当を買ってから行った方が良いです!
まとめ
アート初心者なりの感想をつづってみましたが、いかがでしたでしょうか?わかりにくい表現が多々あると思いますが…お読みいただき本当にありがとうございました!
眠り展、2021年2月23日までですので、ぜひ!
これからも勉強を続けながら、子連れでの美術鑑賞、楽しんでいきたいと思います!
最後までお読みいただきありがとうございました。こちらのブログではミュージアム情報をはじめ、子育てやワーママのキャリア、リノベ体験談などをつづっています。また、音声配信もやっていますので、ぜひ聴いてみてください!